3歳で経を習い5歳で葬儀デビュー。寺を飛び出して起業すると、23か国を旅して40歳で寺に戻るという波乱万丈の人生を送ってきた大愚元勝和尚。YouTube「大愚和尚の一問一答」の登録者数は34万人を超え、手紙やメールでの人生相談が後を絶たないそう。今回のテーマは親子関係について。反抗期を境に「孤独感」を募らせる子どもや親が多いようですが、和尚いわく「むしろ親離れこそ子どもの使命と考えたほうがよい」とのことで――。
問題のない家族は存在しない
家族問題を抱えている人に、まず私がお伝えしたいのは、問題のない家族は存在しないということ。
そして隠しているだけで、どんな家も大なり小なり何かしらの問題を抱えているのだという想像力があれば、少しは気持ちが楽になるかもしれません。
思春期の人達から寄せられる相談に多いのは、「偉そうなことは言うが、親らしいことをしてもらった覚えがない」といった親御さんに対する批判。
親の顔も見たくない、育ててもらった覚えはないなど反発心をあらわにする人もいますが、その心の奥にあるのはさみしさです。