ようやく、人の心が理解できるようになった

清水 5年くらい前かな。私、一度「氣志團万博」に出してもらったことがあるのよ。そしたら楽屋に手紙が置いてあって。綾小路さんからの手書きの手紙だったの。

ヒャダイン すごい、IKKOさんみたい。(笑)

清水 1人1人に書いてるのかと思ったら、びっくりしちゃってさ。

綾小路 昔から手紙を書くのはけっこう好きで。でも人によっては気持ち悪がられたりするじゃないですか。この先はどうしようか、迷っているところなんです。

ヒャダイン ミッちゃんは手紙を目にして、どう思ったんですか。

清水 嬉しかったよ。私の世代は、やっぱり嬉しいものなのよ。

綾小路 かつてはオファーをお手紙でお願いすることもあったんですが、先方さん的に断りづらくなるかもだし、近頃モヤモヤ悩んじゃって。(笑)

清水 どれだけ繊細なんだ(笑)。Twitterでのやりとりもものすごく丁寧だし、いつもびっくりしちゃう。「氣志團万博」はフェスの形になって、何年になるの?

綾小路 今年が10周年になる予定でした。現地開催を目指してギリギリまで頑張ったんですけど、どうにもならず中止を決断しました。

清水 ショックだったでしょう。

綾小路 「これはもう悩むことじゃない」「来年に向けて頑張ろう」と気持ちを切り替えたらすごく楽になりました。これまで僕、「なにがあっても諦めねえ」だけをテーマに生きてきちゃったので、「堪える」や「ちょっと様子見る」と「諦める」は違うって学びましたね。

清水 大人になったねえ。

ヒャダイン 流しで髪洗われてたあのころから比べれば。(笑)

綾小路 永遠の16歳と嘯きつつ。家畜がようやく、人の心が理解できるようになったって感じです。

<後編へつづく


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