ワンパターンなメニューに落とし穴が
食で大切なのは「バランス」です。「エネルギー産生栄養素バランス」と言われる指標があるのですが、その基準によると、食事全体のエネルギー量に対して炭水化物を50~65%、脂質を20~30%、たんぱく質を13~20%摂取するのが理想的とされています。このうち、現代人の食事では特にたんぱく質が不足しがちです。
バランスを整えるためには、3食きちんと摂ることから始めましょう。夕食は就寝3時間前までに摂れば胃腸に負担をかけません。そして朝食は起床後2時間以内に。生体リズムが整い、胃腸がしっかり働きます。
特に朝食から、しっかりたんぱく質を摂ることを心がけてください。たんぱく質に含まれるトリプトファンは神経伝達物質セロトニンの原料となり、夜になるとセロトニンが良質な睡眠を促すホルモン、メラトニンに合成されます。調理が面倒ならサバの缶詰などを使うのがおすすめです。
「わが家は栄養バランスに気をつけている」という人もいるかもしれませんが、和定食のような一見バランスがよさそうな食事でも、同じ食材ばかり使っていては一定の栄養に偏ってしまいます。
食生活に重要なのはあくまでも「バランス」。肉なら鶏、豚、牛をまんべんなく。魚もさまざまな種類を。野菜は緑黄色野菜、淡色野菜など、1日3食の中にバリエーション豊かに取り入れてみてください。
また、「**にはこの食材が効く!」などの健康情報を過信している人も要注意です。必要な栄養素がバランスよく摂取されてはじめて体内でエネルギーを作り出せるので、特定の食材だけを食べてもその力は発揮されません。