老後を左右するカギは、ズバリ「認知症」と「お金」

ここで簡単に自己紹介をさせてください。

私は不動産会社の社員ですが、遺産や相続にまつわる相談を数多く受けてきました。そんな中で強く感じたのは、認知症とお金の問題が、老後は大きなカギを握ること。その解決策として有効な「家族信託」という制度などを提案して、多くの問題を解決してきました。

これまで北は北海道、南は沖縄まで1000人以上から相談を受け、250組以上の家族会議にも参加し、信託した財産の79億円をサポートしてきました。

そのうち次第に「お金」「健康」「人間関係」「身辺整理」といった老後の不安全般にかかわるようにもなりました。顧客は、30 億円所有の資産家、医師、元国会議員、大学教授、農業を営む方など実に様々。今は「老後問題解決コンサルタント」として、多くの相談に追われる日々を送っています。

そんな私の現場での経験を総動員しつつ、研究データなども活用して、老後に起きる人生の大問題について解説をしたいと思います。その問題のうち、50代でぶつかりうるもののひとつが「介護離職」です。