鳥取県でつくられ、いまや各地で採用されつつある認知症予防のための「運動」プログラム。体を動かしながら、頭も使うことが特徴です。認知症予防研究の第一人者である浦上克哉さんに聞きました。(写真提供=鳥取県)

認知症予防の効果が科学的に
実証されたプログラム

運動プログラムの流れとしては、「準備体操」をして体を慣らし、「有酸素運動」と「筋力運動」の両方を行い、最後に「整理体操」で締めくくります。もともとは軽度認知障害(MCI)の人を対象に考案されたものですので、体力に自信のない方でも安全に行うことができますし、高齢者でも危なくないよう、ここでは椅子を使った方法をご紹介します。物足りないという元気な方は、ご自分の体力に合わせて負荷を上げてみてください。

理想としては、この運動プログラムは毎日やっていただきたいですね。特にメインとなる有酸素運動と筋力運動は、それぞれ25分ほどかけてじっくり取り組んでほしいと思います。有酸素運動は脂肪燃焼効果があるため、メタボ対策に有効です。しかし高齢になればなるほど深刻になるのは、メタボよりも筋力低下。ですからどちらか一方ではなく、両方に取り組んでください。

鳥取県公式YouTubeチャンネル「とっとり動画ちゃんねる」では、このプログラムを動画で紹介しています。ご覧になれる方は、どうぞ。よくある運動のように見えますが、認知症予防の効果が科学的に実証されたプログラム。毎日行うのが難しいようでしたら、週1回からはじめてみましょう。