圧倒的なオーラを放つトップスターの存在、一糸乱れぬダンスや歌唱、壮大なスケールの舞台装置や豪華な衣裳でファンを魅了してやまない宝塚歌劇団。初の公演が大正3年(1914年)、今年で107年の歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」には「花・月・雪・星・宙」5つの組が存在します。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第9回は「京都」のお話です
BIGな舞妓に変身
「そうだ京都、行こう」
おなじみのフレーズに誘われると、頭の中は一気に京都モードに。
歴史を感じる街並み、神社仏閣、季節の風情や日本文化がより深く感じられ
なぜか落ち着く場所、京都。
現役時代もよくリフレッシュに来ていました。
舞妓に変身したこともあります。
お店の方に身を任せ、あっという間にBIG舞妓が出来上がりました。
一緒に変身した仲間たちは、男役ながらもかわいい仕上がりに。
自分も愛らしい舞妓になるのを夢見ていたのですが、
なかなかの自分の似合わなさに、落ち込みと爆笑が同時にきました。
それでもポーズだけはしっかり決まっている写真が今もスマホの中に残っています。
京都には退団してからもご縁があり、何十回となく足を運んでいます。
もう住んだほうがいいのではないか、というくらい。
一時期にはマンション購入を本気で考えたほどです。