「苦労してない顔してるでしょ?あんまりしてない。」(清水さん)

草笛「私なんてどんなに苦労してきたか」

清水 草笛さんがいると、現場が明るくなるでしょう。本来、ここまでの大先輩だとみんなちょっと距離を置くものなのに。

天海 大らかだから、なんでもしゃべりやすい。私も大先輩に対して失礼なこと、いっぱい言ってるね、きっと。(笑)

草笛 そう、言ってるわよ。(笑)

清水 何年か前に、草笛さんと『定年女子』っていうドラマでご一緒したんですよ。最後の日、覚えてますか。南果歩さんや石野真子さん、草刈民代さんたちと質問会をしたの。結婚の話になると急に聞こえないふりをして、教えてくれなかったけど(笑)。私も、後輩たちにとってこういう存在でありたいって思った。

草笛 あなたは、いるだけでその場が明るくなる人だもの。だから今日も、一緒にお話しできると聞いて「嬉しいな」と思ったのよ。あなたはなにか苦労してきた?

清水 苦労してない顔してるでしょ?あんまりしてない。

天海 ミチコさんは、きっと苦労って思わないようにしてるのよ。

草笛 それに比べて、私なんてどんなに苦労してきたか。(笑)

天海 自分で言ってる。(笑)

草笛 この歳になれば誰だってそれなりの哀愁はあるわよ。うちの親がかつていいことを言いました。普通の親は、「ホントに光子はバカだから」って、こういう感じで言うでしょう。そうじゃないのよ、うちの母は。「光子ちゃんはね、あんまり頭がよくないから、私は死ぬに死にきれないのよ」って。あれは身に染みたわね。(笑)

清水 しみじみ言われたら、逆に気をつけなきゃ、と思うね。(笑)