感覚スペースが広い人、狭い人

人が外部の情報を得るときには、聴覚と視覚とが大部分をしめています。聴覚と視覚の感覚スペースは、それぞれ異なりますから、視覚的には遠くにあるものまで認識できるけれど、人と話すときには近くじゃないと理解できないということも起きます。

実際に外来を訪れる患者さんで、話があまり伝わらない方がいます。

注意を向けられる距離が狭いので、物理的に距離をあけて話していても届きません。そういうときは、事情を説明したうえで相手の感覚スペースに入ってお話をすると、コミュニケーションが格段にとりやすくなります。

感覚スペースの大きさはその時によって変わります(『「優しすぎて損ばかり」がなくなる感情脳の鍛え方』より)

周りへの感度が高い人たちのなかには、感覚スペースの広さが状況や日によって変わる人もいます。

感覚スペースが広いと望まなくても多くの情報が入ってくるし、感覚スペースが狭いと気になる情報があまり入ってこなくなります。

外部への感度の高い人の場合は、感覚スペースが狭いときのほうが、周りのことを気にしなくて済むということです。