瞑想で自分を取り戻そう

私は「瞑想しているときの状態」について20歳のころから自分なりに研究してきました。

瞑想のいいところは、それまで他人や環境に振り回されていた脳の状態から、今の自分に脳をスイッチできることです。

普段、息を吸ったり吐いたりを意識するのは、100メートルダッシュした後でハアハアと息があがっているときや、鼻炎で鼻づまりのときなど、呼吸が苦しいときぐらいしかほとんどありません。

こうした苦しいときは、周囲のことより自分の呼吸に意識が向きます。この原理と同じように、自分の呼吸に意識を向けられるのが瞑想です。

瞑想では、息をゆっくり長く口から吐き、スムーズに鼻から吸う。これを意識的に繰り返します。全身の力を抜き、ゆったりと呼吸をし、その呼吸に意識を向けます。

瞑想は自己認知を高める一つの方法です。自分の呼吸に意識を向けることで、まわりに起こっている情報を脳へ入れずに、「我に返る」ことができます。

この脳と体の生理的な仕組みを利用することで容易に、自分を取り戻すことができます。

※本稿は、『「優しすぎて損ばかり」がなくなる感情脳の鍛え方』(すばる舎)の一部を再編集したものです。


『「優しすぎて損ばかり」がなくなる感情脳の鍛え方』(著:加藤俊徳/すばる舎)

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