オナラ事件で濡れ衣
低学年の頃は、それなりに勉強はできたほうだと思います。でも、とにかく、手が挙げられない。アピールができないので、クラスでは「勉強ができない子」という印象を持たれている。
「もしかして、私は損をしているのではないか」
そう考え始めたのは小学3年生の頃だったと思います。
クラス替えがあり、担任の先生も変わりました。1、2年の頃の新任に近い女性の先生から、「学校一怖い」と有名だった男性の先生に変わったのです。
私はとにかく、この先生と合いませんでした。いくつか、もう学校に行きたくなくなるようなこともされました。
すごく覚えているのは3つ。1つ目は、授業中、誰かがオナラをしたことでクラスメイトが騒ぎ出したのです。おとなしい私は、当然、一緒に騒ぐことはなく、疑われたくもないので目線を下げて黙っていました。騒ぎが収まったので目を上げると、先生が私のことをニヤニヤしながら見つめていて、「僕は、誰がしたか、わかったよ」と言ったのです。私はこの先生のことが大嫌いになりました。
2つ目は、4年生のとき。初潮を迎えたのが早かった私が、前後2班に分かれていた学校行事の後の班に替えてほしいと頼みに行ったときのことです。親に書いてもらった届を差し出すと、執拗に理由を聞かれました。「生理なので」とは、どうしても言えず、立ち尽くす私を前に、「どうしても替えてほしいって言うんだけど、どうだろう」と大声でクラスのみんなに聞いた先生…。ますます嫌いになったことは言うまでもありません。