101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

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『手作りの「合わせ酢」は経済的でおいしい』

最近はあらかじめさまざまな調味料を合わせた酢も売っていますが、自家製で作って保存しておくと経済的だし、自分の好みの味になります。使う酢は、米酢や果実酢など。ゆずやだいだいなどの生の柑橘果物の果汁でも作れます。

酢と醤油で作るのが「二杯酢」。割合は酢1、醤油1で、色を濃くしたくないときは薄口しょうゆか白しょうゆ、または醤油の量を減らしてそのぶん、塩を入れます。鍋で煮立ててから冷まし、冷蔵庫で保存します。「二杯酢」は貝の酢の物、蟹を食べるときなどに向きます。

合わせ酢は自家製で作れば経済的かつ好みの味に(イメージ写真提供:写真AC)

 

「三杯酢」は「二杯酢」に砂糖か煮切りみりんで甘みを加えたもの。酢、醤油、煮切りみりんは同量が基本。砂糖を使う場合はみりんの3分の1で同じ甘みになります。「三杯酢」は、鯵あじときゅうりの酢の物、きゅうりもみなどに向きます。

こういう合わせ酢に、胡麻、卵黄、だし汁などを加えると、さまざまな合わせ酢を作ることができます。

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