まずはじゃんけん大会から
青木 :その後、なぜか人生の節目節目で思い出すんです、いい話たくさんしてくださってたなって。当時繰り返し聞かせてくださった「生きることは楽しいんだ。何でも楽しめよ、違ったら逃げてもいいんだ」っていう話とか、今回の本にも書いてあって懐かしく読み進めました。少年院のボランティア講演はいつから行ってらっしゃったのですか?
ゴルゴ :2011年から。東日本大震災があって、自分にも何かできないかなと思っていてね。少年院での講演のお誘い自体は、カミさんの付き合いを通してある方から震災の前からもらっていたの。初めは「なんで俺?」と思っていたし半信半疑だったんだけど、震災きっかけで話だけでも聞いてみるか、ってなった。
いざ、その方にお会いしたら、0.1%でもいいから日本の少年たちの再犯率を減らしたい、という思いで熱心に活動しているということを知ったの。そのために彼らの心に届く講演をする人間を探している、と。何度かやったけど、成功している社長の講演とかは彼らの心にはイマイチ響かなかったみたいで。真剣なお話を聞いて、「やってみよう」と思ったんだよね。
青木 :そうなんですね。ボランティア講演している時はどんなお話をされているんですか?
ゴルゴ :青木や後輩にしてた話と被るよ。最初ね、メモ書き持って行ったんだけど、会場に入った瞬間、書いてきたものは違うなって思ったんだよね。まずは彼らと対話したいからジャンケン大会をすることも多い。
青木 :私たちもゴルゴさんちでよくじゃんけん大会しましたね。
ゴルゴ :大きな声出してジャンケンすると空気が変わるんだよね。「勝つぞ勝つぞ!」って大声で言ってさ。
青木 :私はよく勝ち進んでました。