国立劇場前庭の見事な桜 (写真提供◎国立劇場)

国立劇場の桜も楽しめる

国立劇場は、1966年築の歴史ある劇場だが、施設の老朽化に伴う大規模な再整備を計画中で、残り少ない歌舞伎公演となる。また、劇場の前庭は周辺を含めて、都内屈指の桜の名所の一つ。駿河桜や神代曙といった、ソメイヨシノとは一味違った多彩な桜が見どころだ。ツアーが行われる3月27日は、華やかな桜に包まれた春のひとときを味わえるかもしれない。

また、今回の「令和4年3月歌舞伎公演『近江源氏先陣館-盛綱陣屋-』」には、現在NHKの朝ドラ『カムカムエヴリバディ』で、ヒロインの大月ひなた(演・川栄李奈)が憧れる時代劇俳優・二代目桃山剣之介(通称モモケン)役で話題の尾上菊之助も出演する。

前述のMさんは、「ファストファッション全盛の今、使い捨て文化に加担することなく、適正に作られた服を長く着たいという意識が芽生えはじめています。着物はお蚕さんから始まり、糸繰り、紡ぎ、染織と、昔ながらの手法を用いて、丁寧に作り上げられた作品。帯もしかりで、ひとつひとつがアートです。制作過程を考えると価格に納得するものばかり。高価なものに手が出なくても、古着を探すこともできます。着物を手放すシニアの箪笥から、これから着たい人たちの箪笥へ。美しい文化の継承ここにあり、です」と語る。

新しいことを始めてみたい方。久しぶりに「ハレ」を味わいたい方。

この春は和の装いで、桜を楽しんではいかがでしょうか?

日本文化に触れる思い出の1日に