ジャガーさんの影響を受けたミュージシャンは数多くいますが、その中でも氣志團・綾小路翔さんとの縁は浅からぬものだったそうで(写真提供:ジャガーオフィス)
火星近くのジャガー星から宇宙船“ジャガー号”に乗って地球にやってきたロックミュージシャン、ジャガーさん。自身の資金で買い取った千葉テレビの番組枠で「HELLO JAGUAR」を放送するなど、千葉県を中心に著名な存在でしたが、昨年10月にはジャガー星へと“帰還”しました。ジャガーさんの影響を受けたミュージシャンは数多くいますが、その中でも氣志團・綾小路翔さんとの縁は浅からぬものだったようで――。

21世紀になっても

1994年3月31日、それまでほぼ10年にわたって毎週やってきた千葉テレビの「HELLO JAGUAR」最終回を放送。それからは1億円近くかけて備えたスタジオの機材もすべて売り払い、ジャガーとしての活動を縮小していった。

そしてやってきた2000年。

昔は21世紀といえば、小松崎茂が描くSFチックな遠い未来のような感覚だったけれど、いざそれを迎えてみればこんなもんという感じで、21世紀になっても前世紀と変わらない現実の日々が過ぎていく。洋服直しチェーンの社長として、支店の壊れたミシンを修理したり、伝票をチェックしたりする毎日が途切れなく粛々と続いていた。

ジャガーが活動を休止していた間に、バンドシーンも絶え間なく変化を続けていた。

90年代にはhideのいたX JAPANからヴィジュアル系というジャンルが生まれ、それと並行してパンクロックも盛り上がりを見せていたようだ。どうもそのパンクの流れの中に、千葉県鎌ケ谷出身で当時バンドマンだったZOZOTOWNの前澤氏もいたらしい。

その流れは1997年から「AIR JAM」というデカいフェスへと進化していって、2000年には千葉マリンスタジアムで開催している。

その翌年、そのどちらでもない、あるバンドがメジャーデビューした。