肩幅が気になりすぎる

しかし、初日は、前頭15枚目同士の対戦で栃ノ心はかち上げ一発で天空海を押し倒し、前頭9枚目同士の翔猿と若元春の対戦は翔猿が元気に勝利し、前頭6枚目同士の北勝富士と琴ノ若の対戦は両者積極的に攻め琴ノ若が勝つという、気迫ある相撲が多くて楽しめた。

話は戻るが、中止となった「日本大相撲トーナメント」だが、番組は「日本大相撲トーナメントヒストリー」として二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)と間垣親方(元横綱・白鵬)がゲスト解説者として出演し、国技館の土俵の傍らには阿炎と琴ノ若が座り、思い出の相撲を放映した。驚いたのは並んだ二所ノ関親方と間垣親方の肩幅の偉大な広さだった。この肩幅に対戦相手は向かっていったのだから、大相撲とはすごいものだと改めて感じた。

この驚き以来、私は、可愛い子犬を散歩させるオッサンの肩幅、コンビニの店員さんの肩幅、書留を届けてくれた郵便配達員さんの肩幅…と、肩幅が気になりだした。このままでは私がなんらかの犯罪を目撃した場合、刑事さんに「犯人の顔は?」と聞かれても、「顔は覚えてませんが、肩幅なら」と答えてしまうと思い、元横綱の影響力はすごいものだと感じ入った。

初日の照ノ富士の土俵入りは、己の肩幅を誇示するように両手を広げ、先場所の優勝杯を返還する御嶽海の肩幅は太い腕と共に立派だったが、肩幅観察からはもう離れたい。

春場所、優勝杯を手にするのは、四股とテッポウが似合う照ノ富士か?ピラティス導入の御嶽海か?それとも新感覚の極秘訓練をしている力士か?土俵上の勝負では見えない日ごろの鍛錬の内容まで気になってきた。相撲は奥が深すぎる。
 

化粧まわし、締め込みなどを入れる「明け荷」を模したティシュボックス。 しろぼしさんはツツジアレルギーなので、5月場所あたりに この明け荷ティシュボックスを愛用しているとか。 「大相撲」の文字と反対側には何故か「蒙御免」の文字があるそう

 

※「しろぼしマーサ」誕生のきっかけとなった読者体験手記「初代若乃花に魅せられ相撲ファン歴60年。来世こそ男に生まれ変わって大横綱になりたい」はこちら

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