目の不調を感じたら、早めに眼科の受診を(写真提供:photo AC)
人の寿命は100年近くまで延びましたが、目の寿命は60~70年といわれています。不調に対処しながら、なるべく最後まで自分の目で物を見続けるには、正しい知識とケア法を身につけることが大切です。(構成=浦上泰栄 イラスト=スギザキメグミ)

『こんな症状ありませんか?目の不調チェックシート』はこちら

加齢とともに増える目の病気やトラブルについて解説します。原因と症状、治療法、さらに予防法を知り、いつか起こるかもしれない不調に備え、対処しましょう。

 

水晶体の弾力性が落ちて、近くが見えにくくなる
【A】老眼

老眼は加齢とともに起こる現象で、細かな文字や手元が見えにくい、薄暗い場所で文字が見えにくくなる、といった症状が表れます。一般的には40歳を過ぎる頃から老眼を実感するようになりますが、早ければ20代、30代から症状が出る人も。

では、老眼はなぜ起こるのでしょうか。私たちの目の中にはカメラのレンズと似た働きをする、水晶体と呼ばれる組織があります。この水晶体が厚くなったり薄くなったりして光の屈折を調節し、ピントを合わせることで、網膜の上に結ばれた像がくっきりと見えるのです。

ところが、加齢とともに水晶体が弾力性を失って硬くなると、光の屈折を調節する力が衰え、近くや小さな文字が見えにくくなります。近視の場合、調節しなくても近くが見えるので、「老眼にならない」と考える人がいるようですが、それは間違い。調節機能が低下する老眼は、近視の人にも必ず起こります。

「老眼を認めたくない」「かけたり外したりが面倒」などの理由で、老眼鏡をかけない人もいるかもしれません。しかし、よく見えないまま暮らしていると症状が進むだけでなく、目の疲れや肩こり、頭痛などに悩まされることも。きちんと視力を矯正して、目にかかる負担を減らしましょう。

【図解】目の構造とはたらき