どっちにも味方しないのが賢いと思う
嘉人 今、育ち盛りの息子4人のわが家は戦争状態。莉瑛は朝から大声を張り上げている。
莉瑛 あなたはずるい。叱り役は私に任せて、息子たちの逃げ場になっている。
嘉人 どっちも厳しかったら、息子たちも追い詰められてしまうからね。だから僕が甘やかす。でも、絶対に叱らなければいけない時は僕がガツンと言う。これが効き目あるんだよ。
莉瑛 それはいつも憎まれ役を私に押し付けているからでしょ。夫婦喧嘩はしょっちゅう。子どものことでの言い合いが多いけど、「言い訳太郎」と呼ぶくらい、あなたは言い訳するから。
嘉人 でも、最終的には僕が折れる。僕が黙らないと、莉瑛の小言は終わらない。
莉瑛 子どもたちが止めてくれることもあるよね。長男は「もう、いい加減にしろよ」とか、次男は「どっちもどっち」って。
嘉人 どっちにも味方しないのが賢いと思う。(笑)
莉瑛 上3人はサッカーをやっているんですけど、時間がある時は夫がサッカースクールまでの送り迎えをやってくれるし、練習も見てくれる。でもアドバイスはあまりしないね。
嘉人 助言を求められたら言うけど、とにかく今はサッカーを楽しんでほしい。チームスポーツで仲間の大切さや思いやり、努力の意味を知る時期だから。でも、練習を見ていると「何やってんだ」とか「そこ、違うだろ」と思うよ。そんな時でも、「あのプレーは良かったね」としか言わない。褒めて伸ばす。