年をとるにつれてキツくなる家事。サポートしてくれるサービスを知っておきましょう(写真提供:photo AC)
「おひとりさまの老後」は誰にでも訪れる時代に。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、65歳以上の高齢者の単独世帯は、2040年には全高齢者世帯の4割を占めるようになるという。できるだけ長く慣れ親しんだ自宅で暮らしたい。けれど一人分の食事づくりが面倒、掃除は骨が折れる――。年をとるにつれてキツくなる家事をサポートしてくれるサービスがあります。安心・安全、丁寧な対応で人気のプロのサービスや、行政主体の高齢者生活支援サービスご紹介。(イラスト=小川かなこ)

「〈家事がしんどい〉と感じたら、シルバー人材センターを頼ってみては。値段はお手頃、高齢者同士なら親近感で話も弾む」からつづく

【民間サービス】
企業ならではのクオリティの高さが魅力

近年、民間企業の高齢者支援サービスも飛躍的に増えている。

中でも比較的早い時期から、高齢者向けのきめ細かい家事支援事業を展開してきたことで知られるのが「ダスキン」だ。

もともとダスキンは、1989年から「メリーメイド」という家事代行サービスを提供していた。その基盤もあり、介護保険のスタートを機に高齢者向けサービスとしてはじめたのが「ダスキン ライフケア」という事業だ。

「住み慣れたわが家で暮らすお手伝いをしたい」というポリシーのもと、利用者それぞれのライフスタイルに寄り添ったサービスの提供を心がけているという。

「メリーメイドは、掃除ならお風呂も台所のシンクもピカピカになるまで請け負うプロフェッショナル型のサービスです。一方ライフケアは、完璧な家事をこなすのがミッションではありません。時にはご高齢の方のお体の状態や好みに合わせて、一緒に掃除や料理をすることを提案しています。それは、ご利用者様の運動機能や認知機能の維持にも役立つと考えているからです」と、ダスキンライフケア担当の塩谷さん。

年齢を重ねた人たちにとって、長い間蓄積してきた家事の手順や味つけの好みは、そう簡単には変えられないもの。

だからこそ、すべてを任せることはもちろん可能だが、依頼者側の希望や好みを取り入れてくれるのはありがたいことだろう。