東京の小岩が日本屈指の「バラエティ豊かな異国飯の街」になった理由とは?(写真提供:PhotoAC)
バックパッカーのようにアジア各国を飛び回ってきたITライター・山谷剛史さん。新型コロナウイルス感染拡大で海外旅行に行けない間、徒歩とインターネットの両方で日本の街を開拓、特に外国料理屋に飛び込むことで異国街を楽しんでいました。そのきっかけが江戸川区小岩であり、山谷さん曰く「小岩こそ、日本屈指のバラエティ豊かな異国飯の街」だそうで――。

あまりに濃い街、小岩

異国飯の虜(とりこ)になったきっかけは東京の小岩だった。と同時に、小岩は振り返ってみて日本で最も異色の異国飯の街だった。

新型コロナウイルス感染拡大中の日本で、コロナ禍以前はLCC(格安航空会社)を使いこなし、旅行に行っていた知人が小岩の異国飯に唸(うな)った。もちろん外国人が集う新大久保は誰が見たってエスニックタウンだ。しかし、それとは別に小岩はとてもエスニックな街なのだ。

僕はそれまでもネパール人が作ったカレーを食べていたし、在日中国人による中国料理も食べていたし、新大久保で韓流ブームが起きる前に韓国料理も食べていた。

それでも小岩の異国飯に夢中になった。小岩はあまりに濃い街だったからだ。