イラスト:さかがわ成美

65歳と70歳では、81歳までに亡くなると損

損得で見てみましょう。

60歳と65歳の損得を分ける年齢は76歳。それより前に亡くなったら、60歳からもらっておいたほうがよかったということになるし、77歳より長生きできるなら、65歳からもらったほうが生涯もらえる年金額は多くなります。

65歳と70歳では、81歳までに亡くなると損。75歳から年金をもらい始めるなら、86歳までに亡くなると損ということに。ですから、健康に自信のある方は75歳から年金をもらい始めてもいいですが、そんなに長生きできそうもないと思うなら、早めにもらったほうがいいかもしれません。

ただし、会社員で年下の妻がいる場合、繰り下げ受給で「加給年金」が減る可能性があるので、年金事務所などで相談してみたほうがいいでしょう。

ちなみに、男性の平均寿命は81.64歳、女性は87.74歳。介護などが必要なく健康的に生活できる「健康寿命」は、男性が72.68歳、女性が75.38歳。(ともに令和2年)

年金額は増えても、「楽しく使うことができなかった」ということがないように!