秘湯マニアの温泉療法専門医が教える-心と体に効く温泉

2 歴史

斉明3年(657)に有間皇子が病気を装って牟婁の温湯を訪れた。翌斉明4年(658)には斉明天皇と中大兄皇子が行幸を行い、この時「有間皇子事件」が起こる(後述)。

平安・鎌倉時代になると、熊野詣の往来に上皇、法皇や都の貴族たちも沐浴し身を浄めている。

江戸時代には徳川頼宣や徳川吉宗も入湯し、湯治客のための宿泊設備も整い、湯崎七湯< 〈崎の湯、浜の湯、元の湯、砿湯(まぶゆ)、 阿波(あわ)湯、疝気(せんき)湯、 屋形(やかた)湯〉として賑わいを見せるようになった。