「樹」と名付けるつもりだった亮吾
四男の亮吾のときは、女の子が生まれてくると妻は思っていたため、樹木の『樹』で、『いつき』とする予定でした。ご存知のように男の子が生まれたわけですが、『樹』なら、男の子が生まれてきても命名できると妻は思っていたみたいです。
そのため当初の予定通り、妻は『樹』にしたいと言ったのですが、私は一人だけ名前に『吾』が付いていないと、子どもが大きくなったときに、「なぜ自分の名前にだけ〈吾〉が付いていないの?」と、必ず言われるからと反対しました。
結果的に私の意見が採用され『亮吾』に決まりました。これからの時代、グローバルな活躍が求められるため、外国人からも呼びやすく、覚えやすい名前にしたつもりです。
しかし大吾に言わせると、「ダイゴ」という発音は外国人からはとてつもなく言いづらいらしく、必ず「ディーゴ」と言われるそうです。最近では開き直って、「ディーゴと呼んで!」と、自ら公言しているようです。
自分で命名しておいて何ですが、大吾、彗吾、怜吾、亮吾と、息子たちの名前はとても気に入っています。ただ、全員に『吾』が付いているため、怒るときに全員の名前を言ってしまうという難点はあります。別にボケているわけではなく、怒るときは頭に血がのぼっているため、昔からずっとです。
これに対し、一番冷めていたのが亮吾で、私が真剣に怒っているにもかかわらず、全員の名前を言って怒るもんだから、「僕は亮吾です!」って、怒られている最中に臆することなく言うわけです。自分に似て憎めないというか、あざといというか……(笑)。