なぜ体内にこんなにコラーゲンが含まれているのか

この鍋の材料からわかるように、コラーゲンは動物の皮や腱、関節などに多く含まれます。そしてコラーゲンは体内に一番たくさんあるタンパク質です。中でも哺乳類に多く、体内のタンパク質の約30%を占め、そのうち約40%は皮膚に、20%は骨や軟骨に含まれます。

『本当に役立つ栄養学―肥満、病気、老化予防のカギとなる食べものの科学』(著:佐藤成美/講談社)

そのほか、内臓や血管など広く存在します。歯茎も皮膚と同様にコラーゲンを含みます。

哺乳類では、組織に応じてさまざまな種類のコラーゲンがあります。ヒトの体内にはいまのところ29種類のコラーゲンがみつかっており、真皮や骨、腱では1型、軟骨では2型といったように分類されています。

体内にこんなにたくさんのコラーゲンが含まれているのは、非常に頑丈なタンパク質だからです。コラーゲンは体中に網の目のように分布し、体の構造を支えているのです。

皮膚の土台になる真皮のコラーゲンは、肌の張りを生み出しているのですが、年齢とともに量が減ると、しわの原因になります。

紫外線をたくさん浴びるとコラーゲンの構造がこわれ弾力が失われます。また、年を取って、関節のコラーゲンが減れば、ひざ痛の原因にもなります。そこでコラーゲンを摂取して補えば、その効果が期待されるというわけです。