コラーゲンの「皮膚の弾力を保つ」「関節の痛みを和らげる」などの効果については、やや懐疑的な風潮もありましたがーー。(写真提供:Photo AC)
「体にいい」「悪い」で語られがちな食べもの。しかし、生物や食品化学などの分野に詳しく、明治学院大学や東洋大学で非常勤講師を務めるサイエンスライター・佐藤成美さんは「多くの人が時代背景や健康ブームに惑わされ、栄養学的に正しい事実をわかっていない」と感じているそうです。たとえば一時期流行したコラーゲンについて、批判的・懐疑的な風潮もありましたが、近年になって科学的に実証された効果もあるそうで――。

巷にあふれるコラーゲン製品

コラーゲン入りドリンクやコラーゲンサプリなど巷にはコラーゲン製品があふれています。

コラーゲン入りと聞くと、美容に良いイメージがあります。コラーゲンには皮膚の弾力を保つ、関節の痛みを和らげるなどの効果が期待されています。 

コラーゲン鍋が流行ったこともありました。

コラーゲン鍋とは、豚足や手羽先を煮込んでコラーゲンを抽出したスープでつくる鍋もの、あるいは鳥の皮や軟骨、クラゲやすっぽんなどコラーゲンを多く含む材料を入れた鍋もののことです。

抽出したコラーゲンを固めたコラーゲンボールまでが現れ、コラーゲン鍋がより手軽に食べられるようになりました。この鍋を食べればお肌がプルプルになると、多くの人の心をとらえたようです。