コロナのせいで右往左往しながらの番組収録
長谷川 そのテレビだけど、今まで見ているだけでしかなかった番組に自分が出ることになって、とにかく緊張したけど、何が何だか分からないうちに収録が終わっているなんて、しょっちゅうだったものね。
渡辺 出演することで、本当によく分かったことがある。テレビに出て活躍している人、つまり売れている人って、本当に凄いんだなって。トークにしても、出るべきところは出て、引くところは引く。そうかと思うと後半一気に前に出てきて全部持って行ってしまうとか。ケンコバ(ケンドーコバヤシ)さんや、ザキヤマ(山崎弘也《ひろなり》=アンタッチャブル)さんとか、共演させていただくたびに勉強になる。
長谷川 皆さん、カンがいいというか、独特のセンスというか。トークを聞いていて返すのも、「あ、そっちなんだ」と気づかされることも多いし。
渡辺 芸の差なんだろうね。収録とはいえ、番組は「生もの」だし、特にトークやバラエティ番組の現場で生まれた「流れ」は、同じことを何度も繰り返せるものではない。常に戦いなんだよね。
長谷川 とにかく、目の前の仕事をこなすことが精いっぱいで、自分が出た番組をチェックする暇もなかったからな。
渡辺 これはコロナの影響だけど、収録後の打ち上げとか反省会がないんだよね。そこで、先輩たちからダメ出しやアドバイスをもらえると次に生かせるんだろうけど、今はこういう状態だから、なかなかそれもできなくて。だから文字通り、右往左往しながらの番組収録だった。