トーク番組で必要な「さしすせそ」
長谷川 トーク番組では、リアクションも大切だけど、その時に必要な「さしすせそ」も学んだね。
渡辺 突然、なに? ちょっと言ってみてよ。
長谷川 さ→刺身が食べたいな!
し→しょう油が最高だ。
す→酢じょう油もいけるよ。
せ→センチメートルな気分だよ。
そ→ソイソースもいけるかも!
渡辺 全然、違ぇよ! なんだよ、センチメートルな気分って。ソイソースも、要はしょう油だろ。結局、刺身としょう油のことを言ってるだけじゃねえか。正しくはこうだよ。
さ→「さすがですね!」
し→「知らなかったです!」
す→「すごいですね!」
せ→「センスがいいですね!」
そ→「そうだったんですか!」
基本的には相手の話をよく聞いて、大きくリアクションを取ることなんだ。ちなみにオレらが加入させて頂いている漫才協会の副会長、ナイツの塙(はなわ)宣之さんからは、浅草芸人の大物師匠と話すときは、とりあえず「すごいですね!」と言っておけばいいと、冗談混じりで貴重なアドバイスをもらっているけど。
※本稿は、『くすぶり中年の逆襲』(新潮社)の一部を再編集したものです。
『くすぶり中年の逆襲』(著:錦鯉/新潮社)
「戦国時代だったら生きてない」「人生折り返し地点からの大逆転」49歳と42歳でブレイクした「若くない若手」漫才師・錦鯉。「第7世代の親世代」は今日も八面六臂の大活躍。もちろん、ここまでの道のりは山あり谷あり嵐あり……。生い立ちから苦難の下積み時代を経て、大ブレイクまでを初めて明かす大爆笑自叙伝!