自分の気持ちよさを優先して

次ページからは、「体が軽くなるツボ」として、全身の代表的な12のツボを紹介しています。

ツボは、骨と骨の間、筋肉と筋肉の間など、くぼんでいるところにあることがほとんどです。イラストで示した位置を参考に、「気持ちいい」「凝っている」と感じる箇所を探して押してみましょう。

自身が抱える不調に関わるツボだけを押しても構いませんが、複数のツボを刺激すると相乗効果が期待できます。例えば、合谷(ごうこく)と曲池(きょくち)とは同じ経絡(大腸経)上に沿って並んでいるので、お互いに影響し合う。さらに、今回紹介したツボをすべて押せば、全身の血流がよくなるのが実感できるはずです。

いつどれだけ押してもいいのですが、最初は1日1度、夜寝る前と決めて始めたほうがいいでしょう。ツボへの反応は個人差があり、効きすぎて逆に体調を崩してしまう人もいます。ご自身の状態を確かめつつ進めてください。同じ理由で、1つのツボを長時間押すのもおすすめしません。最初は10秒くらいの軽い刺激からにしましょう。

反応が何もなくてもがっかりしないでください。ツボはなんらかの体内の不調がある場合に、違和感があるもの。うまく気が循環していれば反応がないこともあります。

また、ツボへの刺激は「押す」だけに限りません。つまんでも、叩いても、温めてもOK。ツボ周辺をストレッチしてもいいですね。例えば、鎖骨近くにある「中府(ちゅうふ)」周辺を支点にして、胸を広げるように伸ばしたり、肩を回したりしてみましょう。大きな動きになるため、気血を巡らせる効果が高くなります。

ツボへの刺激は、気持ちよさが最優先。「自分の主治医は自分」と思って、いろいろな押し方を楽しんでみてください。