イラスト:小林マキ
暑さ慣れしていない梅雨明け時期は、熱中症にかかりやすくなるため注意が必要です。しかも、加齢とともに体内の水分量が減少するといいますから、念入りに対策しておきたいもの。予防のポイントを看護のプロに聞きました(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

脱水リスクを察知しいち早く対策を

かくれ脱水の徴候は、皮膚や粘膜の乾燥として表れるといいます。「口の中がねばつく、食べ物がパサついて感じられる、つばを飲み込みにくいなどのほか、皮膚につやがなくかさついているなら、水分不足の可能性大です。足のむくみや便秘などの症状も、水分不足に陥っているサイン。積極的に水分補給をしてください」

また、夜間や明け方に足がつるのは、脱水状態がさらに進んだ軽度の熱中症の症状だそう。十分な注意が必要です。

「渇きを覚える前に、すぐに水分を摂ってください。就寝中も呼気や発汗で水分が失われるため、夜間の脱水対策として枕元に飲み物を置いておきましょう。吸収が早い経口補水液がおすすめです」

加えて、水分を蓄えられる体づくりにも努めてとアドバイスします。

「コロナ禍で外出を控えている間に筋肉が衰えてしまった人が少なくありません。筋肉には、水分を蓄える機能がありますから、ウォーキングや筋トレなどを取り入れて、積極的に筋力アップを図りましょう」