目の大きさが単純に「かわいい」の方向に感じられて

実は、ネズミキツネザルの仲間はマダガスカルのかなり広い範囲に分布している。のちに東部の熱帯雨林では、アカネズミキツネザル(Microcebus rufus)と出会った。

【写真】どこからともなく現れたアカネズミキツネザル。とても目が大きくてアンバランス(写真:著者)

 

体長11センチ前後、体重22・25グラム程度で、「ピグミー」よりはずっと大きいけれど、「ハイイロ」よりはやや小さい。

ルックスは似ているはずなのだが、出会い方がまったく違ったせいか、隔たった生き物のように感じられた。こちらは、「使い魔」ではなく、人馴れした愛らしい小動物である。

案内してくれたレンジャーが木にバナナの果肉を塗っておびき寄せたため、本当に近くに来てくれたし、写真も撮影し放題だった(ちゃんと写った)。目の大きさが、ここでは単純に「かわいい」の方向に感じられた。