自覚症状のある方は勇気を出して病院へ

彼は本当にシャイで、「おめでとうございます」と言われるたびに、「いえ、僕は何も……。」なんて言ってるんです(笑)。いまだに照れています。さすがに、ここまでお腹が大きくなってきたら、「デカイなあ、腹」って、おもしろがっていますね。

最近は「ぴくぴく」から「ばんばんっ!」になってきた胎動を楽しんでいる毎日です。自分のお腹で10ヵ月かけてヒトを一人育てるという経験を、望む人すべてにしてほしいと心から思います。

『婦人公論』2003年4月7日号

子宮や卵巣の病気はなかなか気づきにくいし、内診にも抵抗ありますよね。だけど、少しでも自覚症状のある方は勇気を出して病院を訪れてほしい。そして人間の生命力、治癒力を信じて前向きに希望を持ってほしいと思います。

ここまでボロボロだった私にも、赤ちゃんがやってきてくれた。このことから、人間の生命力はどんなものにも勝るんだな、と実感しました。今は順調です。不正出血もないし、特にお腹が張ったりすることもない。出産後、どこまで子宮内膜症がよくなっているのか楽しみなんです。完治は難しいと言われていますが、10ヵ月生理を止めるという、本物の妊娠療法ですから。

出産後の仕事については、まだ何も決めていません。未知の世界で、どれだけ私が消耗するのかわからない。子育てにのめり込んでしまうか、意外にドライかもしれないでしょう。先のことはまだ決められないですね。

ただ私は絶対、仕事からは離れられないので、いいバランスで続けていきたい。ある程度、子どもから手が離れるようになったら、少しずつ再開したいと思っています。