家康の死因は“毒”?
面白いことに、徳川家康は自分が調合して作った毒薬で死んだ、という話もあります。先日、史料編纂所の書庫で、佐々宗惇(水戸黄門の”助さん”こと佐々木助三郎のモデル)のノートを見つけて読んでみると、この話が。
すなわち、さまざまな薬に詳しい家康は、毒薬を自ら作成して、大事に薬の棚に入れておいた。家康はそれを使って、加藤清正らジャマな豊臣大名を次々と毒殺し、豊臣家を滅ぼした。
そんなある日、家康は気分が悪くなった。すると近臣たちは、あそこにしまってある薬を上様はとても大切になさっていた。すばらしい薬に違いない。あれを飲んでいただければ上様のご気分もスッキリとされるだろう。
そう思って家康に毒薬を飲ませた。あわれ大権現さまは、ご自身が調合された毒薬を飲まされ、亡くなったのだ、云々。もちろん、助さんが書き残しただけの俗説です。
やや脱線しますが、今回の大河ドラマにはよくキノコが登場します。なので、毒キノコがこの先、どこかの話で登場するのかな……と思ったり。
貴族の日記とかを読むと「毒キノコを食べて亡くなる」といった話は出てきますので(たとえば三条西実隆の『実隆公記』に、娘があやまって毒キノコを食べて死んだという事件が記されている)、なくはないのかな。
でも、当時の彼らの技術では、キノコから毒素を抽出することはムリでしょう。なので、ドラマに登場させるなら“毒キノコ汁”とかに調理されるのでしょうか。
とにかく次回は波乱の回になりそうです。放送を楽しみに待ちましょう。