不安は簡単にバズり、商売になる

話を戻すと、コロナ禍になったこの約3年間で、死亡率や重症化率、マスクやワクチンの効果など、様々なデータ上の現実がわかってきたにもかかわらず、今も漠然と「コロナ怖いね」とただ言い続けていたとしたら、それはどこかで「不安を求めている」のではないでしょうか。

ちなみに、知り合いのインフルエンサーが言っていたのですが、ブログで“**で買うべきアイテムBEST3”という記事よりも、“**で絶対に買ってはいけないBEST3”の記事の方が閲覧数が多く、“買うべき”の100倍だったそう。

不安は、ビジネスにもなります。なぜなら、不安を求める人間を、不安にさせることはものすごく簡単ですから。

※本稿は、『近づいてはいけない いい人 - 一億総サイコパス社会の歩き方』(発行:ヨシモトブックス  発売:ワニブックス)の一部を再編集したものです。


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コロナ禍の東京。芸人の仕事が激減した僕はネタを探しに街に出た。 山手線に乗ってみる。ふと車内にいる人を霊視してみた。 みんなまるで精神を病んでいるような黒くどよんとした生き霊だった――。 YouTubeの心霊系チャンネルは登録者数20万人を超える"視えすぎ芸人"のシークエンスはやとも。 社会的成功が正義かのような価値観の令和日本。その結果、自分を失ったサイコパス的「いい人」が生まれ、周りの人を傷つけている。子供と向き合わずに教育し、職場では平気で人を貶める。身近で不気味ないい人の正体を暴き、こんな閉塞感漂うサイコパスだらけの世の中にやられないための「自分のあり方」を 教えてくれる一冊。