田村セツコさんの素敵な手描き文字で綴られた〈はじめに〉(提供:Ⓒ田村セツコ/集英社)

 

「さすが」とささやく

ふん、エラソーに。赤ちゃんの時はあんなにかわいがって世話したのに。自分ひとりで育った気でいるんでしょう。

まぁ、そうですね。

年老いた親が、何か思い出話とか気になる考えをつぶやいた時は、ぜひ、小さな声でやさしく耳もとで「さすが」とささやいてください。

これは、とても短い言葉ですが、「しっかりして」などより、キキメのある、あたたかく甘い、お薬みたいです。よろしく。

 

※本稿は、『白髪の国のアリス――田村セツコ式 紙とえんぴつハート健康法』(集英社)の一部を再編集したものです。


白髪の国のアリス――田村セツコ式 紙とえんぴつハート健康法』(著:田村セツコ/集英社)

女性イラストレーターの草分け、80歳を超えてますます元気な田村セツコさんによる、読者参加型エッセイ本。紙とえんぴつがあれば幸せ、という心の健康法を伝授します。
【おすすめポイント】
1.見て楽しい
元祖「かわいい」著者の描き下ろしカラーイラストと手描き文字がいっぱい
2.読んで楽しい
元気になるエッセイは、シニア世代にも読みやすい大きな文字を使用
3.書いて楽しい
読者が書いて参加できる、ハッピーになる魔法10講座入り(書きやすい特別な紙使用)