連日のように浮気する2人に呆れ果てて
夫が勝手気ままの限りを尽くしている間に、私は仕事の傍ら夫の実家を支えていた。義父は神社の宮司をしており、夫も禰宜を務めている。数年前から義父母は施設に入居していたので、神社の祭事は私たち夫婦の仕事だった。私は祭りの裏方や夫の両親の世話を微力ながらもがんばってきたが、夫はまったく理解しておらず、金さえ出しておけば何をしてもいいと思っている様子。
こんな生活に嫌気がさし、ついに私の堪忍袋の緒が切れた。興信所に調査を頼んだ結果、室長さんから、「今までいろいろな浮気調査をしてきたけれど、鉈(なた)で脳天をかち割ってやりたい5人の男のなかに、あなたの夫も入ります」と言われた。
報告書の内容は次の通り。夫は平日の午後にキャバクラの女性オーナーとデパートで数時間買い物をし、何着も服を買い与え、夜にはハルミとホテル。別の日には、日中はホステスと2人でゴルフを楽しみ、夜はハルミとホテル。
ある日は、夕方ハルミの家まで車で迎えに行って、そのままホテル。もちろんキャバクラのオーナーやホステスも家まで送り迎えする。ある日曜には、ハルミと焼き肉店で昼食をとり、まっすぐホテルへ。一度ホテルに入ると6〜7時間は滞在するので、夏場はよく風邪をひいていた。そりゃ、クーラーの効いた部屋で何時間も裸でいればね。
神社の祭りは毎月7日と14日、15日に催される。ハルミの誕生日は7月15日。夫はその日、午前中に早々と神事を終えると、出かけていった。
私はハルミに慰謝料を請求することを決め、16日に彼女の家を訪ねたが、いたのは彼女の夫だった。彼は、「妻には、浮気をするならオレにわからないようにしろと言っていたのですが。もう長いですよね」との返答。娘のことも知っていた。しかも私が帰ってすぐ、ハルミに電話したそうだ。「オレは離婚しない」と。不思議な夫婦もいるものだ。