自身が何を得て、社会にどう貢献していくのか

自身の頭で考え抜けば、必ずしもそういった働き方がキャリアのすべてではないと気づく瞬間が、誰しも訪れるものである。

もちろんそれが50代になるのか、あるいは60代前半または後半なのか、70代以降なのか、そのタイミングは人によって異なる。

高齢期のキャリアにおいては、自身の家計の状況とも相談しながら、仕事を通じて自身が何を得て、社会にどう貢献していくのかを考えていかなければならない。

※本稿は、『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』(講談社現代新書)の一部を再編集したものです。

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ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』(著:坂本貴志/講談社現代新書)

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