42歳の技術職の男性と37歳のエステティシャンの女性のマッチングをした時、男性が「あなたと結婚すると、僕が使える年金は半分になっちゃいます」と言いました。

その前の会話は、「エステティシャンって、退職後の年金はどのぐらいですか?」「大してもらえないと思います」「じゃあ、あなたの分まで僕の年金で担うんですね」。さすがに彼の物言いがストレートすぎて破談になってしまったのですが、ある意味、これは結婚の一面なのです。

自分と結婚相手、半分と半分をすり合わせて1つの生活を共にするわけですから、恋人同士のように楽しい側面だけ見ていればいいというわけにはいきません。

そのために自分自身に問いただして、どうやって生きていきたいのか、どういう結婚生活をしたいのか、軸となる部分を、まず自分で考えて思い描いてみましょう。

「あなたの思い描く人生」は?

そこでセルフ婚活をする方にも実践していただきたいのが、結婚観を具体的に考えていただくということ。つまり、結婚後の未来予想図です。

まずは、今の自分の仕事や生活から、結婚後の未来予想図を描いてみましょう。仕事が終わって家に帰ってくるのは何時でしょうか? 夕食はどうしていますか? 土日はどんなことをして過ごしていますか? また、家事にどれくらいの時間を使っていますか? 家事は1日1時間かかっていた場合、結婚したら2人で2倍になるかもしれません。

あなたが全部負担するのでしょうか? 彼とそれぞれでやる? 7対3で自分がちょっと多めに負担する? そういうところまで落とし込んでみましょう。

『結婚の技術』(著:植草 美幸/中央公論新社)