イラスト:小林マキ
忙しい毎日を送っていると、何かとストレスやイライラが募るものです。できるだけ溜め込むことなく、機嫌よく毎日を乗り切りたいところ。上手なストレス対応法を専門家にアドバイスしてもらいます(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/葛西由恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

緊張モードが続くと自律神経のバランスが崩れる

家事や仕事、さらには介護など、『婦人公論』世代は何かと気忙しい日々を送っています。計画的にものごとを進めていても、思いがけないトラブルや心配ごとが舞い込んできたりして、ストレスを感じるもの。

「ストレスがかかると、腎臓の上にある副腎からコルチゾールやアドレナリンというホルモンが分泌されます。それが交感神経を活性化させ、血圧が上昇、呼吸は浅くなり、心と体を 《緊張モード》にするのです」と解説するのは、慶應義塾大学保健管理センター教授の佐渡充洋先生です。

いわば、これはストレスに対する体の自然な防御反応。一時的に 《緊張モード》になったとしても、やがて副交感神経に切り替わり、《リラックスモード》になることで、人間は心身のバランスを保っています。

ところが、ストレスにさらされ続けると、常に緊張モードを強いられることになり、やがては食欲不振や不眠を招いたり、気分が落ち込んで何ごとにも意欲がわかなくなるなど、うつ状態に陥ってしまうことにもなりかねません。