朝の水溶性食物繊維は、腸内フローラを整える
いいことずくめの酪酸菌ですが、増やすには食事の内容を見直すことが不可欠です。
何度も言うようですが、酪酸菌は水溶性食物繊維をエサにして酪酸を作り出す菌ですから、水溶性食物繊維を多く含む食材を積極的に摂ることが欠かせません。おすすめは、海藻類、穀類、きのこ類、豆類、野菜、果物です。
中でも海藻類は積極的に摂りたい食材。わかめや野菜、きのこ、豆腐を入れた味噌汁は、酪酸菌を増やすのに理想的なメニューといえるでしょう。私も毎日の習慣にしています。さらに、酪酸菌を増やす効果があるとして注目されているのが「もち麦」。ご飯の代わりにしてもいいし、スープに入れてもおいしくいただけます。
水溶性食物繊維は朝に摂ると、腸内フローラの改善により効果的なので、ぜひ朝食を見直してみましょう。内臓脂肪が少ない人は酪酸菌が多いというデータもありますので、ダイエットの面でも酪酸菌が活躍します。腸内環境を変えるためには、2週間から1ヵ月は続けてチャレンジしてみてください。
加えて運動習慣も大切です。運動による刺激は腸の動きを活発にし、酪酸を産生しやすい状態に。サルコペニア予防のためにも、太ももの筋肉を鍛えると効率が良いでしょう。その点から、「ハーフスクワット」をおすすめしています。
椅子に浅く腰掛け、立ち上がるだけの簡単な運動。1分間に何回できるか記録し、翌日はその数字を上回るように繰り返してみましょう。毎日の積み重ねが、良い効果をもたらします。
人生100年時代、酪酸菌を味方につけて、いつまでも元気に過ごしましょう。