空家の活用で、安心して眠ることができる家を

総務省統計局は、5年ごとに土地や家屋について統計調査を行っているが、2018年は前回の調査よりも空家数は増加しており、848万9000戸。過去最高となっている。全国の住宅の13・6%を空家が占めていることがわかった。

空家の増加の背後にあるのは少子高齢化や人口移動の変化などだ。空家こそ困窮者支援のために有効活用すればいいのではないかと思う。

厚生労働省と国土交通省は、「居住に課題を抱える人に対する居住支援について」を共同でまとめているが、実際に行政レベルで居住支援に取り組んでいるところはわずかで、扱う件数も少ない。

「毎月の家賃は払えるけれど、更新料が払えずに、途端に生活がたちいかなくなる居住費の困難を抱えている人は、潜在的にたくさんいると思います」

居住の問題は人権に直結する。国が主導して自治体が新しい住居を作るなりして動かなければ、困窮者が安心して眠れる日はこない。

※本稿は、『コロナと女性の貧困2020-2022――サバイブする彼女たちの声を聞いた』(著:樋田 敦子/大和書房)の一部を再編集したものです。


コロナと女性の貧困2020-2022――サバイブする彼女たちの声を聞いた』(著:樋田 敦子/大和書房)

コロナを生き抜く女性たちの声!「私、大丈夫ですかね」
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