本当の「危機」が来ている
彼らは開口一番、こう言いました。
「まず、自分たちが代表に選ばれたいから話をしているのではないということを前提に聞いてほしい。むしろ代表選手に選ばれない状態だからこそ、客観的で公平な意見が言えるのだと思う」
その言葉は衝撃的でした。彼らは続けてこう言ったのです。
「今の代表チームの状態は良くない。選手と監督の間に深い溝ができている。対話が成り立たない」
彼らが真剣に考えた結果を、会長である私に直訴している。それがひしひしと伝わってきました。
これは重く受け止めなければならない。
私は、選手たちと直接正面から向き合おうと考えました。監督と選手の距離が開いてしまったどころか、関係が破綻しかかっている。本当の「危機」が来ているのではないか。