子どものころは病弱だったが、成長とともに健康になっていった私。高校卒業後働きはじめたが、具体的に何かをした記憶はない。それなのに、気がつけば社内の「健康保険を使わない人ランキング」で一、二を争っていた。

病院嫌いだったこともあり、出産以外では病院に行くこともなかった。友人からは「病気の人の気持ちがわからないでしょう」「健康だけがあなたの取り柄」と言われたことも。

50歳近くなっても、メタボや肥満は他人事。昨年の健康診断は、周囲の人たちも羨む結果だったのに。健康には自信を持っていただけに、大きなショックを受けた。

夕方には痛みもおさまったので、翌日、当初から予定していた健康診断に。次の日、診断先から「血液検査の数値が大変な状況なので、即、精密検査に行くように」と緊急連絡があった。教えられた数値を1年前の診断結果と照合してびっくり。大幅に上昇している。その夜は恐怖で寝た気がしなかった。

次の日、紹介された病院へ。前日教えられた数値を医師に伝えると、即入院の指示が出た。私は「用意をするために一度家に戻りたい」と主張したが、医師は「とんでもない! 必要なものは、家の人に持ってきてもらうか、病院の売店で買いなさい」と。車椅子の用意もされた。歩くのも駄目なほど悪い状況なのか。頭が真っ白になった。

なんとか義妹と友人に電話で病院名だけ伝えた気がする。間もなく義妹と友人が駆けつけてくれた。勤務先と長男の携帯電話にも一報を入れる。次男は遠方在住なので、連絡しないことにした。なぜ今なの? 長男の嫁は第一子の出産を控えている。義妹は母の介護で手一杯なのに……。

精密検査の結果、医師から「胆のうは石だらけ。機能していません。切除をすすめます」と告げられた。その場にいた長男も「後々のことを考えると切除がいいのかも」との意見。医師より手術のリスクの説明もあったが、私は胆のうを切ることに決めた。手術は予定通り終了。しばらくして担当医が来て、取り出した胆石をプレゼントしてくれた。こんなにたくさん取れるのも珍しいらしい。

退院時、友人が自宅まで送ってくれた。周囲の人たちに言い尽くせないほど助けてもらって感謝いっぱい。健康なときには想像もしなかった。