左大将と右大将はどこに?
ここまで読んで
「あれ? 左大将と右大将はどこに?」
そう気がついたあなた、鋭い!
この昇進コースには少将と中将がいて、大将がいないのです。そこに疑問をもって欲しい。
実は大将というのは、大臣への特急券なのです。基本、大納言が兼ねる役職で、大臣にあきが生じると、大将に任じられた2人のうちのどちらかが、その欠を埋める。
大納言は鎌倉時代だと10名くらいかな。
当時は世襲の感覚が強固で、生まれた家でその人の昇進のありようが初めから決まっている。ですから、よほどのことがない限り、この人は大納言止まり、という人が多くいる。
お父さんが大臣だったから、まず間違いなく大臣になれる、という人もいる。そうした「大臣になれそうな人」が大将を兼ねるのですね。