スタイルに合わせたお寺選び

中脇 「〈禅脳〉はヘッドフォン使って、20分ほど座っていただく手軽なプログラムですが、それで少し坐禅に慣れ親しんでいただいたら、やはり坐禅会に参加するのが良いですか?」

倉島 「そうですね。実は今回そのヘッドフォンを使用する事は非常に意味がありまして、この5年から10年間、スマートフォンのテクノロジーが飛躍的にアップしました。その中で我々の行動原理もスマホが握ってしまったように感じます。坐禅しましょうって言っても、おそらく皆さんすぐスマホのことが気になると思います。そんな気持ちをヘッドフォンをすることでシャットアウトできる。そして短い時間で集中できるという利点があると思っています。今の時代に合ったプログラムです」

中脇 「なるほど。本格的な坐禅に組む入り口としてはとても良いですね。倉島住職としては、マインドフルネスなどをきっかけといたとしても、やはり坐禅会に行くことを皆さまにおすすめしますか?」

倉島 「そうですね。やはり場所の力というのも大きいと思います。ずっとそこで坐禅を組んできた歴史、またその香りなど、五感を通じて入ってくる情報という事でもお寺のメリットは非常に大きいと思います。ですから、実はお寺での坐禅会に参加する方が効率的であるという事をこれからいろいろな角度から検証したいですね。場合によっては脳波なども測り、ストレスケアに効果があることを〈見える化〉し、より具体的にお寺での坐禅の効果を皆さまに納得していただき、その上でお寺に足を運んでいただきたい。それが私の願いでございます」

中脇 「あと、お寺では、お坊さんからいろいろなお話を伺ったり、逆に話を聞いていただいたりする。なかなか今の方は経験がないと思いますが、元々は日本にはそういう文化があったのですよね」

倉島 「おっしゃる通りです。〈駆け込み寺〉という言葉は皆さまも聞いたことがあると思いますが、この駆け込み寺も元々は女性の為のセーフティネットです。かつて、お寺に駆け込んで何とか難を逃れたという女性が多くいたという歴史があります。改めてこの〈禅脳〉という新しい取り組みを通じて、お寺に〈ちょっとメンタルケア行こうかな〉〈心を整えていこうかな〉というふうに来ていただければありがたいですね。

四天王寺の御朱印

中脇 「元々、お寺というのはそういう役割があるんですよね」

倉島 「そうです。お寺はその時代時代に合わせて建立されて、それこそ寺子屋の時代は子ども達の育成をしたりですとか、役所に代わって住所管理をしたりですとか、時代に合わせてその形を変えてきました。つまり、お寺は長い歴史の中で日本の文化を育んできたのです。今こそ、この〈禅脳〉の音楽を通じて皆さまの今の苦しみや、悩みを少しでもケアできたらなと思っています。

中脇 「先ずはネットなどで近くのお寺を検索し、行ってみれば良いでしょうか?」

倉島 「実際のところ、その宗派によって方法が違っています。深い瞑想に入る方法として、ひたすらにお題目を唱えたりとか、念仏をしたりとか。また作法というのも、宗派によって、またお寺によって変わってきますので、自分に合うところを探して頂けたら良いかと思います。〈念仏が好きだから、浄土宗のお寺行こうかな〉という風にですね、自分のスタイルに合わせてお寺選びして頂いても楽しいと思います」

中脇 「なるほど、良くわかりました。今回はありがとうございました」

倉島 「ありがとうございました」

禅にはとても興味がありましたが、今回の倉島住職とのお話で更に興味が湧いてきました。そこには長い歴史の中で多くの智慧を重ねた深淵さを感じます。
一度、お寺での坐禅も経験してみたいと思います。

「禅脳」はただ今、三重県津市の四天王寺で体験頂けます。
四天王寺HP:https://sitennoji.net/

〇ベッドで音楽マインドフルネス YouTubeリンク

https://youtu.be/8MHxoLUe8fM 

前回「日本にはなかった「散歩」。1日30分で身心の健康に対して大きな効果が。音楽を聴きながら行うと自律神経のバランスも整えられる」はこちら

癒しの音楽のコラボ動画はこちら