せっかく始めたものを、長続きさせるために、私は目標を定めることにしています。

50歳から元水泳日本代表の木原光知子さんについて水泳を始めたとき、目標に掲げたのは「ウーマンズ・マスターズ水泳競技大会」への出場でした。

もともと水泳はやってみたいと思っていたんですよ。なんかかっこいいなって。
仕事でお会いした木原さんに「いらっしゃいよ」と言われたのを機に、すぐに訪ねていきました。やりたいと思ったら、押しかけていっちゃう。私、押しかけ癖があるんです。

最初の年は「今年は無理ね」という木原さんの言葉で断念したものの、以来、ウーマンズ・マスターズ出場を目指し、猛練習を続けました。

「ウーマンズ・マスターズ水泳競技大会」はアマチュアの女性を対象とした国内大会で、細かく年齢分けがあります。女性だけの大会のほか、マスターズには世界大会もあるんです。
2004年には世界大会(イタリア)、4年後の世界大会(オーストラリア)は50メートル自由形のリレーで銀メダルをもらったんですよ(木原さんのおかげ!!)。

歌や芝居の仕事では、人気や聴く人の主観で価値がジャッジされますが、水泳はタイムがすべて。この潔さも、私の性に合っていたんじゃないかな。
1秒でもタイムを縮め、大会で順位を上げたくなって、夢中になりました。

泳ぐための筋肉を養うためにジムに通い始めました。当初はクロールだけでしたが、今はバタフライも泳いでいます。
何度も世界大会に出場しました。切磋琢磨し、応援し合い、「また来年、会おうね」と言い合える、素敵な仲間にも恵まれました。

新型コロナウイルス感染症の流行で、水泳はしばらくお休みしていますが、収束すればまた練習を再開するつもりです。

水泳を始めたら、体幹が強くなり、高いハイヒールをはいてもグラグラしなくなったんです。身体に負荷をかけずに鍛えられる水泳は、いいことずくめのスポーツですよ。