人生の目標や楽しいことに向かい、まっすぐに向かう力強さをお持ちの中尾ミエさん。これまでも挑戦を恐れない姿勢で進んできましたが、70代になったからこそ、あらためてやりたいことが出てきたそう。たとえば苦手なものにチャレンジしようと思いたった、きっかけは――。
ゴールが間近に見えてきて
50代は水泳を始めたり、運転免許をとったりしました。
そのころから、人生は自分が思っていたより長くはないと気づき始めました。
それで、毎日を大切にして暮らしていたつもりだったけれど、周りの同世代はまだみんな現役だったし、今ほど切実ではありませんでした。
本当に変わったのは60代からですね。
60歳になったとき、「還暦だ。人生を一周したな」とひしひしと感じたんです。
今のように身体が動かせるのは、あと何年だろう。
ここから先は、本当に無駄のない生き方をしないといけない。
一分一秒無駄にできない。元気なうちに、今まで経験してこなかったことや、身体が動かなくなったときでも楽しめるものに着手しておきたい……。
ゴールが間近に見えてきて、私の中にいろんな願望がむくむくとわき上がってきました。