人生に無駄なことなんて何一つないのかもしれない

あのときからいくつか季節は巡り……。
翔大は現在高校2年生。おお自分で書いててビックリ。一つため息をついて気が付いたら、もうこんなに時間が経っている。

ほんとはその日からこれを書き留めていれば、もっと鮮明な記憶として残されたのかもしれない。

そんな余裕さえないほど、この2年くらいは激動だった。
ケガで。コロナで。気持ちが揺らいで。息子は何度も何度も神奈川の家に戻ってきた。 もう野球は無理なんじゃないか、大阪で生活するのは無理なんじゃないか、そう感じていた。彼が「これまで何一つ無駄じゃなかった」とさえ言わなければ、グイと手をひいて東京に連れ戻していたと思う。

でも、 本当に人生には無駄なことなんて何一つないのかもしれない。。

この1年半、翔大にとって野球的な成長はわずかだったとしても、彼が思い描いていた「イチ夏、イチアキ(1年生の夏からレギュラーになること、1年生の秋季大会でメンバーに選ばれること)」を叶えられるのと同じか、それ以上に貴重でかけがえのない1年半だったことは間違いない。そして同じく親である私にとっても、それは多くの心配と小さな喜びをたくさん繰り返して、いまだ正解がわからないけど全力で向き合っている大難問、子育て・自分育ての時間だった。

大神はさかのぼったこの2年を含め、現在と、これから息子が歩んでいく野球の道を、前職に倣えていうと「実況」していきたいと思います。懸命にがむしゃらにいろんなことをがんばっている高校球児と、5歳下でぴったり兄貴の背中を追っかけて野球をやっている高校球児予備軍の次男のことを綴ります。私の子育て備忘録……きのう作った晩御飯も忘れそうだから、とにかく書き留めておきたいのです。