食器には人それぞれに好みがある

コレクションした高価な食器をいずれ娘さん、お嫁さん、お孫さんに譲りたい、なんて考えている方もいるかもしれませんね。でも残念ながら、彼らから「いらない」と言われることが多いのが、また食器でもあります。

息子さんの結婚を機に、お嫁さんへ譲ろうとした方は、はっきり「いらない」と言われたそうで、「息子夫婦は100円ショップで食器を揃えていたんです!」と驚いていました。逆に20代の方で、「祖母から引き継いでほしいと言われ、たくさんの食器を託されて困った」とおっしゃる方もいました。義理の母から結婚の時にフルセットの食器を贈ってもらったという50代の方は、「好みの食器ではなかったけれど、やむなく20年以上使い続けました。そろそろ買い替えたい」とおっしゃっていました。

いずれも決して特別なことではないと思います。そもそも食器は洋服のように、人それぞれに好みがあるもの。なので、特定の人にそのまま譲るのはなかなか難しい、と認識したほうが良いのかもしれません。

でもやっぱり、ただ処分するのは忍びない…。

そんなあなたに実際に私が行ったおススメの方法をお伝えしましょう。それは以前、実家の母が引き出物でもらい、箱入りで保管していたたくさんの食器を整理したときのこと。

私自身、すでに食器は十分持っていましたので、そのまま譲り受けるわけにはいきませんでした。そこでママ友が集まる会に持参。その場で欲しいものがあったら、持って帰ってもらうことにしました。それによって、いくつかの食器を必要とされる人のところへ新たに旅立たせることができたのです。

さて、最後に食器の使いやすい収納についてアドバイスを。

食器の場合、収容する棚の「高さ」を意識することが大切です。たとえば、中段にはよく使う食器を、下段には次によく使う食器、または重い食器を入れましょう。上段にはあまり使わない食器や軽いものを入れます。

高齢になってくると、重い食器を取り扱ったり、膝を曲げ伸ばしする動作が辛くなってきたりするので、より目や手が届く中段などによく使う食器を収容しておけば、ラクに出し入れが出来るようになるはずです。

キッチンスペースでは、食器が占める割合が大きいと思いますが、私自身、50代になってから「食器はちょっと足りないくらいがちょうどいい」と感じています。使うか使わないかわからないものを、来るか来ないかわからない日のために用意する必要は、この先もうないのでは。

もっとも人の出入りが多くなりがちな年末年始を通じて、持っておくべき食器の数をぜひ再確認してみてくださいね。