「冷蔵庫にある食材を使い、3時間で10品以上の極上料理を作る」という料理テクニックが評判で、メディアでは“伝説の家政婦”とも呼ばれるタサン志麻さん。志麻さんのご主人はフランス人のロマンさんで、アルバイト先で出会った二人は2015年に結婚。ロマンさんは今現在、主夫として志麻さんの活動を支えています。そんな志麻さん、料理を人に伝える上で大切にしている姿勢があるそうで――。
料理も家事もポイントさえ押さえればなんとかなる
志麻 料理を伝える仕事をしていて、大事にしたほうがいいなと思っていることがあって。それは、「ポイントだけ押さえればいい」っていう向き合い方。
食事の好みも味覚も人の数だけあるから、1つの型にはめようとすると無理が生じるし、続けるのが苦しくなっちゃうんだよね。レシピを考えるときも、1から10までカチッと決め込むレシピにすると、結局、限られた人にしか合わないものになるからよくないなって。
だから、私が本やテレビで伝えるためのレシピを考えるときには、「ここだけは押さえてほしい」っていうポイントだけを強調しているつもり。その料理をおいしくするために絶対に守ってほしいポイントだけ、1つか2つ伝えるの。
そうしたらあとは、それぞれの人の味覚に合った好みの味付けができるし、すると自然においしくなる。