雪と名づけた白い長毛の雌の子
私の実母が生きていた頃、母は私がペットを布団に入れることなど決して許さなかった。
汚れや、もしかすると虫をうつされることになるかもしれないし、そんなだらしのない暮らしをしてはいけない、と言うのである。
しかし母も夫も亡くなった今、私は監督される人もいないから、思うままに暮らすことにした。生まれてこの方味わったことのない自由の境地である。
猫を抱いたまま、「2人」で眠ってしまうこともある。直助の後に、雪と名づけた白い長毛の雌の子を買ったが、彼女も夜、私の耳に自分の頭をおしつけて眠る。
その刺激で、私の耳、後頭部、首にまで痒いぶつぶつができてしまった。