どう対応したらいいのか悩む周囲

もっと迷惑な元管理職もいる。自分より年下の上司に「こうしてはどうか」「ああしてはどうか」などと、いろいろ提案するのだ。

年下の上司のほうも、「大先輩だし、かなり上のポジションまでいった方だし……」という理由で、かなり気を遣ってはいるのだが、提案内容がちょっと古くさく、デジタル化を推進する今時のやり方にはそぐわないらしい。だから、さすがに採用するわけにはいかないそうだ。

『自己正当化という病』(著:片田珠美/祥伝社新書)

もっとも、そういうことを元管理職に伝えるわけにはいかない。そのため、「検討させていただきます……」と返事してお茶を濁していると、今度は「この前の提案はどうなった?」としつこく尋ねてくるそう。

むげに却下するわけにもいかず、どう対応したらいいかと悩んで眠れなくなり、私に相談した上司もいるほどである。